寒冷地の暮らしと竹村のものづくり

寒冷地とは

当社の本社のある長野県北信地域は、豊かな降雪に恵まれ、スキー場などが数多くあるウインタースポーツが盛んな地域ですが、一方で、冬になると気温が氷点下にまで下がります。そのため車や家の窓が凍って開かなくなったり、水道が凍って使えなくなってしまうなど、私たちの生活にさまざまな影響を与えることがあります。一般的に、このような厳冬期に日常的に凍結が発生しやすく、しっかりとした凍結防止対策をとる必要がある地域を「寒冷地」、年に数回、急な寒波が来襲して凍結事故が発生する恐れがあり、寒冷地に準じる凍結対策をする必要がある地域は「準寒冷地」と呼ばれています。
※ 1地域から3地域、もしくは4地域までは寒冷地、4地域から5地域を準寒冷地の目安としています。

寒冷地の生活を守るために

車や建物と同様に水道にも厳しい寒さに対応する寒冷地仕様が必要です。水道も氷点下の冷気にさらされると凍ってしまいます。水が出なくなったり、最悪の場合、水道管が破裂するなど大きなトラブルとなる危険性があります。重要なライフラインである水道を守り、水を安定供給するために、竹村製作所は、寒冷地や準寒冷地の水道を凍結から守る「水抜栓」や「不凍水栓柱」を作っています。なお、非寒冷地向けに不凍機能のない「水栓柱」など、エクステリア向け製品もつくっています。

水抜きのしくみ

水抜きは、凍る原因となる“水”を水道管からなくす安全・確実な凍結防止方法です。
「水抜栓」や「不凍水栓柱」は水道の凍結を防止するために、立上り管や横走り管の手前に取り付け、水を凍結深度より深い地中に排出する器具です。

詳しくはこちら 「不凍水抜栓」「不凍水栓柱」「らいらっく」「伸縮式不凍給水栓(DENシリーズ)」について、アニメーションでご紹介しています。

ものづくり~揺るぎない品質と
どこにも負けない技術力を目指す~

竹村の歴史

1947

「町の便利屋」竹村製作所

善光寺横町の商家に生まれた創業者・竹村敏男は、手作りの町工場をたった一人で始めます。裁断機の修理や時計の分解、工作機械の製作など「よろず機械製作修理」の看板を掲げると、1人また1人と社員が増えて行きました。

1949

「魔法のように水が抜ける、
竹村式不凍栓を発明

信州の冬は厳しく、普及し始めた水道が凍ることもしばしば。それまでは2つのバルブを操作し水道の水を抜くことで凍結を防いでいましたが、1つのハンドルを回すだけで水が抜ける「不凍バルブTK型」を発明。以来、不凍栓専門メーカーとしての竹村製作所がスタートしました。

1954

株式会社 竹村製作所の設立

生産量の増加に伴って人員の増加や工場の増設が図られました。法人への切り替えも進められ4月6日、株式会社竹村製作所が設立されました。翌々年には本社工場での一貫生産体制が始まりました。

1957

水抜栓MT型を発明、
盛岡市の指定を受ける

盛岡市から当社の製品が認められ、水抜栓MT型防寒止水栓が誕生。以後、各地から問い合わせなどが多く寄せられるようになりました。

1965

浄水部門の新設とオートバルブの発明

(株)牧浄水研究所を吸収合併することで浄水部門を発足。プールのろ過装置製造を始め、翌年「オートバルブ」を発明。長野県下の多くの小中学校のプールで採用されました。

1966
-
1976

ヒット商品の発明

これまでの製品をさらに改良した新製品が次々と登場します。逆流防止弁がついたTK2型、背圧弁を採用した不凍給水栓D型など画期的な製品が登場しヒット商品となりました。以降改良が加えられ現在もなお製造されています。

1994

新工場群「アクアゾーン」の建設

長野県上水内郡飯綱町三水区の丘陵地約18,000坪の工場用地に工場群を建設。浄水工場をはじめ鋳造工場が完成します。作業環境や自然環境への配慮がなされ、それまでの鋳造工場のイメージを覆すものとなりました。

1998

長野五輪を支えた竹村の技術力

長野オリンピックのボブスレー・リュージュ、スピードスケートの各会場で当社の電動水抜栓が採用され、オリンピック競技会場の整備を支えました。

2009

エクステリア業界へ参入

おしゃれなデザイン水栓柱の開発を進め、ガーデニングやエクステリアまわりのアイテムを拡充しました。

2020

自動不凍水栓柱「FICHE」開発

水抜き操作をしなくても自動で凍結を防止できる業界初の水栓柱「FICHE」を開発。長野県が誇る高度な技術や革新的・独創的な製品の認定制度「NAGANO ものづくりエクセレンス 2020」に認定されました。

製造からメンテンスまで
徹底した一貫体制

不凍栓をはじめとする給水装置類は、研究・開発から製造、販売・メンテナンスに至るまですべて一貫体制でおこなっています。

アイディア・お客様の声

研究開発

お客様のご要望を大切に受け止め、その用途や目的にあったものを研究し、多くの厳しいテストを経てカタチにしていきます。

製造

自社工場で責任を持って製造しています。少量多品種にも対応できる体制を整えています。

ひとつひとつの製品が品質管理され、工程のあらゆる段階で厳しい検査を行っています。妥協を許さない検査体制がお客様との信頼の証です。

販売・アフターサービス

製品に関するお問い合わせから受注・納品・メンテナンスまでお客様の様々なご相談に応じられるよう、各地の営業拠点ではきめ細やかなサービスやフォローができる体制を整えています。

水のある豊かな暮らし

不凍栓をはじめとする給水装置類は、研究・開発から製造、販売・メンテナンスに至るまですべて一貫体制でおこなっています。

プロジェクトヒストリー

エクステリア市場の開拓

不凍栓を主力とする水道市場の技術力を活かし、2009 年頃からエクステリア市場へ参入。おしゃれなデザイン水抜栓開発秘話を紐解いていきましょう。

プロジェクトヒストリーへ

太陽のような暖かいオレンジは、安心の象徴

なぜオレンジ?
コーポレートカラーについて

雪の積もる寒い季節、景色は白一色の世界が広がります。そんな中で、当社の主力製品であるD型ハンドルは、太陽のような温かいオレンジ色のハンドルで、ひときわ目を引いたことでしょう。
寒冷地域における水道インフラを支える企業として、そのオレンジは水道が使える安心の象徴として、当社コーポレートカラーに制定されています。

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